決着は工夫しだい 1004


学校で、席替えをします。
話し合いで、席替えをしようとしますが、時間ばかりかかり、席が決まりません。
そんな時は、くじ引きで席を決めると、誰からも文句を言われなくて、上手くいきます。

また、給食でパンが、2つ残ります。
5人が、欲しいと手をあげました。
話し合いで決めようとしますが、なかなか決まりません。
そんな時は、ジャンケンで勝った人2人に決めると、不公平がありません。

このように世の中には、なかなか決められない、もめ事が多いのです。
そんな時は、決着の仕方を、工夫してみるのもいいでしょう。

「スープにハエが入っていたときにどうするか?」という有名なジョークで、「店に文句を言ってから裁判を起こす」とたとえられるほど、アメリカ人は、裁判好きです。
さて、これは、そんな訴訟大好き国家、アメリカで、とても粋な方法で、ゴタゴタを解決したというお話です。

アメリカの航空会社、サウスウエスト航空が、ライバル会社であるスティーブンス航空の宣伝文句を、うっかり使用してしまったときのことです。
同社は、「業務停止命令」を出されそうになり、それに従うか、法廷で争うかの岐路に立たされてしまいました。

そのとき、共同創立者であり、名誉会長でもあるハーバート・ケレハーさんは、とんでもない解決策を、スティーブンス航空に提案したのです。
どんな解決策を、提案したと思いますか?

なんと、答えは「腕ずもう」!

ケレハーさん、相手のスティーブンス航空の会長に、広告の権利をかけた「腕ずもう」の勝負を挑んだのです。
そして、このとんでもない提案を、受けて立ったのが、スティーブンス航空の会長です。

こうして、世紀の「腕ずもう」は、ダラスのスタジアムを貸し切りにして、両者の社員を観客席で応援させ、マスコミを呼んで、ド派手に開催されました。
結果は、ケレハーさんの完敗でした。
しかし、この「腕ずもう」は、両方の会社にとっていい宣伝になり、わだかまりも無くなって、一件落着になったそうです。

仕事や日常生活等において、関係者同士の利害の対立などの諸問題が、起こります。
そんな時は、両方の立場を十分配慮し、円満に解決する決着を、工夫しましょう。

上手な決着ができれば、お互い満足し、信頼がさらに高まるのです。
いい決着は、あなたの工夫しだいなのです。

2021年09月11日