
安らかに、仲良く、平和に暮らせる島があった。
1本の橋が、かかっている。
長い、長い1本の橋。
だれもが、平和な島にあこがれ、だれよりも早く、その島へいくことができればいい、と、考えた。
みんなが、なだれを打って、競ってこの1本橋を突っ走った。
みんなの頭の中は、「早く、早く」、だれよりも早く、その島へいきつくことが「いいことだ」という考えで、埋まっていた。
「人より早く行こう」と考えたとたん、人と争い、すごく、不安な悩みをもつことになる。
橋の前で、つと、立ち止まった人がいた。
彼は、後ろからきた人に「お先にどうぞ」と言った。
「早くがいい」を捨てて、「自分より人を先に」と、譲った。
とたん、心の中に、素晴らしい安らぎが、生まれた。
自分だけが早く、幸福になろうとする考えは、捨てましょう。
「お先にどうぞ」で、心の中が、ホッとするのです。
