特別感を工夫しよう 1008


子どもが、ある絵画展で特選になり、先生が子どもに、特選の賞状を、渡すことになりました。
そんな時に、先生が、子どもの机に賞状を置いて、子どもに渡しました。
これでは、子どもはあまり喜ばないし、特別感はありません。

しかし、先生が、クラスの子どもたちがいる時に、みんなが見ている前で、「ある有名な絵画展で、○○さんは、見事特選をいただきました。○○さんの絵画が、素晴らしいと認められたのです。おめでとうございます。よかったね。先生もとても嬉しいよ」と言って、賞状をその子に、大事そうに、手渡しをしました。

子どもは、嬉しさでいっぱいになり、自分の絵が認められたので、大きな自信を持ちます。
周りの子どもたちも、今度は自分たちも、もっと絵画を努力しようと、思うのです。
先生は、特別感を醸し出す工夫を、しているのです。

「閉店」と「開店」を繰り返している、紳士服のお店があります。
「閉店」と言っても、完全に店を閉めるのではなく、こんな広告が新聞に、挟まってくるのです。

「店内改装のため、○月○日から○月×日まで、閉店セール開催!」
そして、その期間が過ぎると、今度はこんな広告が、新聞に挟まってきます。
「□月△日から□月◎日まで、新装開店セール実施!」
うまいですね。

要は、季節ごとに品物を、入れ替えているだけなんですが、そのたびに閉店セールと開店セールを繰り返して、お客様の気を、引いているというわけです。
このお店は、極端な例ですが、実はこの「店内の模様替えをする」というのは、洋服屋さんでは、お客様の興味を引くための、とても一般的な方法なのだそうです。

同じ服が、ずっと同じ場所に、吊されていると、お客様はそれを記憶してしまって、「いつ来てもあの服は、売れていないなぁ」となってしまう。
それが、店内の模様替えをすることでわからなくなり、まるで新しい洋服が、入荷したような錯覚に陥るのです。

最後に、「売れ残りワイン」を、張り紙1つで売ってしまった、酒屋さんの話をします。
その酒屋さん、なかなか売れないワインに、ある言葉を書いた張り紙をつけたところ、飛ぶように売れてしまったのです。

さて、何と書いた張り紙を、したかわかりますか?
それは、こんな張り紙でした。
「お待たせしました! やっと、入荷しました!」

これらの例えのように、特別感を工夫するようにしましょう。
その努力が、大きな価値や喜びを、創り出すのです。

特別感を工夫することは、物・人の価値や心を、大切にすることなのです。

2021年10月08日