
世の中には、本などで何かを学習して、そのことが分かったように、思う人がいます。
本で学習するのもいいのですが、知識だけでは、力がつかない場合も多いのです。
思考したことで、すぐにできるようになる場合は、本当は少ないのです。
商品説明をする際に、明るく盛り上げ上手な人がいます。
テレビショッピングでおなじみの、ジャパネットたかたの創業者のようなタイプです。
それを見て、自分も同じようにやれば、きっとうまくいくだろうと思って、真似したところで、たいていの場合うまくいきません。
先輩のトーク術は、何度も場数を踏み、失敗や反省を繰り返しながら、確立されたもので、ポッと出の新人に、できるはずはありません。
たとえできたとしても、人真似の域は出ず、お客様の心は、つかめないでしょう。
「冷暖自知」という、禅の言葉があります。
水の冷暖は、自分で飲んでわかるように、本当の悟りは、修行を積み重ね、自分で会得するものである、ということです。
新人のうちは、上司や先輩から教えられた仕事を、そのまま実践しましょう。
そこで失敗すると「習ったとおりにやったのに、なぜうまくいかないんだろう」と、悩みます。
そうした失敗の積み重ねの経験こそが、成長の糧(かて)となり、本当の自分の力になるのです。
悩み、失敗、改善、挑戦など、多くのことが、自分の体の中に、浸透するのです。
進んでいろいろな体験を、喜んで経験するようにしましょう。
体験することで、無駄なことは、1つもないのです。
