
インドに、次のような昔話があります。
ある村にAさんとBさんという、2人の金持ちがいました。
Aさんは村人たちに、いつもお酒やご馳走を振る舞っていたので、みんなから慕われていました。
しかし、Bさんはそんなことは、あまりしませんでした。
そのため、村人たちから「お金があるくせにケチだ」と、陰口を叩かれていました。
あるとき、村に大雨が降り、洪水が起きました。
このとき2人の行動は、実に対照的でした。
Aさんは全財産を持って、別の国へ逃亡してしまいました。
それに対して、Bさんは村にとどまり、堤防を築くお金を、拠出したのです。
そうです。
Bさんは、ケチではなかったのです。
ここぞというときには、お金の出し惜しみをしない、倹約家だったのです。
言い換えると、お金の「使い方」が、Aさんとは違っていたのです。
Bさんのおかげで、村は洪水の被害が減り、村人は安心して、暮らせるようになりました。
その後、Bさんの評判は一変し、村人から感謝され、尊敬されるようになったというのです。
お金は、使う人の考え方によって、有意義にもなれば、その逆にもなります。
使う人の人格によって、その価値が決まってしまうのです。
人は、お金の使い方を、いつも見られているのです。
ぜひ、いざという時に、人のために使いたいものです。
