
日常生活や仕事などで、災難に遭うことがあります。
予想もしてなかった災難、今までに経験のない災難、大きな痛手をこうむる災難など、いろいろあります。
そんな災難の時に、どう判断・行動するかが、とても重要になります。
ここで、古代中国の思想家・孟子にまつわるエピソードを紹介します。
ある時、孟子が町中で雨宿りをしていると、一人の町民が、こんな相談を持ちかけました。
「災難に見舞われたときは、どう対処すれば、いいのでしょうか」
すると孟子は、一人の男を指さしながら、次のように言いました。
「あそこにいる男を見てごらん。衣服が泥だらけだ。大雨が降ってきたとき、雨宿りをしようとせず、走って家に帰ろうとした。そうしたら、途中、足を滑らせて転んでしまい、ああなってしまったのだ。大雨というのは、一時的なものだ。どこかで雨宿りをして、雨がやむのを待てば、よかったものを・・・・・。災難も同じで、それに見舞われたら、いっときのものと考え、あわてふためかないように、することだ」
災難といっても、それは真夏のゲリラ雷雨同様、どれも一時的なものです。
その状況が、ずっと長く続くことは、ありません。
状況は、一刻一刻変化していくのです。
ですから、災難の時こそ、まずは慌てないように、しましょう。
「じきに、事態は、収束の方向に向かう」と、前向きに考えましょう。
冷静に落ち着き、もう少し待ってみましょう。
心を明るく、保つように努めましょう。
そうすれば、状況が的確に把握でき、よりよい解決方法が、思いうかびます。
災難の時こそ慌てないで、落ち着いて的確な判断・行動ができる人が、重要な役目を果たし、幸運を手に入れることが、できるのです。
