少し視点を変えてみよう 864


何かに必死になって、取り組んでいる時に、途中で行き詰まってしまいます。
何とか解決しようと、必死にもがきますが、良い解決策が、浮かびません。

必死になって考えることは、今までやってきた視点から、考えているだけかもしれません。
今までと、同じ方向からの視点だけでは、解決の糸口は、見つからないのです。

バックミンスター・フラーは、1895年アメリカ生まれの思想家・デザイナー・建築家・詩人です。
「宇宙船地球号」という、ことばの生みの親です。
このことばに、込められていますように、フラーは生涯、人類の生存を、持続可能なものとするための方法を、模索し続けました。

よく知られていますものには、建築デザインのジオデシック・ドーム(フラードーム)が、あります。
東京ドームなどの、いわゆるドーム建築の先駆けで、現在も彼の考案した工法に基づいて、世界中のドームスタジアムやジオデシック・ドームホーム建設が、なされています

ここで、フラーの名言を、紹介します。

「賢明な人は、人が見ようとしない、ゴミの山から幸運を、掘り出す」

この言葉は、「かしこくて、物事の判断が適切である人は、誰も見ようとしない、ゴミの山から、幸運をつかむことができる」ことを、教えています。
つまり、人はいろいろな視点から、物事を見るようにすると、予想もしなかったところから、光が見えてくることを、教えています。

ある研究者が、珍しい糊(のり)を作り出したのですが、周囲の人は誰も彼を、相手にしようとはしませんでした。
なぜならその糊は、接着性のきわめて弱いもの、だったからです。

しかし、その糊は、接着剤としては使えなくても、しおりとして使えるかもしれない、と考えた人が、いたのです。
そして今、その商品は、店頭に並べられて、多くの人に愛用されています。

つまり、ある視点から見て、まったく利用価値がなくても、少し視点を変えてみるだけで、高い利用価値が、生じることもあるのです。

一方からだけの視点で、判断せずに、少し視点を、変えてみましょう。
いろいろな視点から、物事を見ると、自分の足下の宝が、見える場合もあります。
常に少し視点を、変えてみることができれば、思考の幅が大きな人間に、なれるのです。

2020年12月02日