肩書きをもっと輝かせよう 865


日本人社会は、肩書きが、好きな社会です。
いたるところに、肩書きが、あります。

例えば、一般的な会社では、次の様な肩書きが、あります。
一般社員、主任、係長、課長、次長、部長、本部長(事業部長)、常務取締役、専務取締役、代表取締役社長など、役職は多岐にわたります。

もちろんこれらは、あくまで呼称に他なりません。
極論を言えば、存在しなくても、組織は成立するのです。

しかし、なぜ役職が、あるのでしょう。
役職や序列を、明確にすることに、大きな意義があるからです。

まず一つに、その人物がどのような人か、分かりやすいという点が、挙げられます。
その人物が、何の業務における上司なのかが、明確になるのです。
これは、肩書きの名称で呼ぶ周囲・本人ともに、メリットとなります。

役割を自覚することで、やるべき仕事や責任感が、はっきりとするでしょう。
また役職には、序列があります。
自分の現在地が分かれば、次はどの肩書きを目指せばよいのか、自覚できるでしょう。
目標意識を持たせる上でも、効果的となるのです。

肩書きの意義はあるのですが、肩書きがあれば、それに甘んじていいわけでは、ありません。
成績が悪ければ、課長から係長に、降格される場合もあるのです。

イタリアの政治学者マキャベリーは、次の名言を、残しています。

「肩書きが、人間を持ち上げるのでなく、人間が、肩書きを輝かせる」

この言葉は、肩書きにしがみつくのは止めて、肩書きに恥じない仕事・それ以上の仕事をすれば、肩書きが輝き、それに見合った力を持つようになることを、教えているのです。
肩書きを、輝かせることが、できるかどうかは、人間しだいなのです。

「ボクは係長ですから、係長以上のことは、遠慮します」と言って、係長という肩書きのカラに閉じこもって、首だけ出している人がいます。
かと思うと、係長なのに、「課長、私がやっておきますよ。課長はもっと上の立場で、見ていて下さい」と、どんどん課長の仕事を、やってのける人もいます。
そんな人は、「彼は、係長では惜しいね。次の人事異動では、課長だね」と、上司から認められるのです。

せっかくいただいた肩書きです。
その肩書きをフルに活用して、部下や上司を巻き込み、積極的にどんどん仕事をしましょう。

肩書きのカラを破り、それ以上の仕事をしましょう。
そうすれば、マキャベリーの言葉のように、もっと肩書きが、輝いてくるのです。
肩書きがあなたに、大きな力を、与えてくれることにもなるのです。

2020年12月03日