悪いことをしたら叱ろう 882


人に対して、優しくすること、許すことは、大切なことです。
しかし、このことは、人に対して、甘やかすことになります。

時には人に対して、厳しく接することも、本当の意味での、優しさや思いやりなのです。
人が悪いことをした時には、しっかりと叱ることも、大切なことなのです。

ここで、イソップ物語の「盗みをした子どもと母親」を、紹介します。

あるとき、1人の子どもが、オモチャを盗んで、家に帰ってきました。
母親は、子どもを叱るどころか、ほめたので、子どもはそれをいいことに、いろいろな盗みを働き、やがて札つきの大泥棒に、なりました。

だがついに捕まり、裁判の結果人民広場で、死刑が宣告されました。
駆けつけた母親が、「なんでこんな子どもに」と、嘆いた声を聞いて、息子は母を呼び、いきなり母親の耳たぶをかじり、かみ切りました。

息子は、いいました。
「私が初めて、オモチャを盗んだとき、なぜ、あなたは、叱ってくれなかったんだ。あのとき、叱ってくれたら、私はこんな人間に、ならなかった」と、ハラハラと涙を流した、といいます。

この話は、悪いことをしたことに対して、甘やかすのではなく、しっかりと叱ることの大切さを、教えています。
母親が、しっかりと叱り、盗みはいけないことを、教えていたら、こんなことは、起こらなかったのです。

人は、誰でも時々善悪の判断が、つかないときがあります。

☆人の物を、許可なく借りた。
☆お金が欲しいので、人から欺し取った。
☆与えられた仕事を、してないのに、終わったと、ウソをついた。
☆弱い人を、いじめた。
☆勝手に人のメールを、見た。

このようなことなど、悪いことをしたら、叱りましょう。
人は、叱られることで、悪いことだと、認識できるのです。
悪いことをしたことに、反省し、心を入れかえることも、できるのです。

叱ることは、人を育てることなのです。
人に対する、優しさなのです。

2020年12月20日