貧乏神に好かれるな 890


昔話や、ふとした普段の話題の中に登場する、「貧乏神(びんぼうがみ)」は、誰もが一度は、聞いたことがあるでしょう。
貧乏神は、取りついた人間やその家族を、貧乏にする神なのです。

ここで、江戸時代の奇談集、『兎園小説』を、紹介します。

江戸番町に、年中災い続きの家があり、その武家に仕える男があるときに、用事で草加へ出かけ、1人の僧と知り合った。
男が僧に、どこから来たのかと尋ねると、今まで男の仕えていた屋敷にいた、とのことだった。
男はその僧を、屋敷で見たことがない、と告げると、僧は笑いながら、「あの家には、病人が続出しているが、すべて貧乏神である、私の仕業だ。あの家は、貧窮極まった状態なので、ほかの家へ行く。今後、あなたの主人の運は、上を向く」と言って、姿を消した。
その言葉通り、その後、男の仕える家は、次第に運が向いてきた。

このように、貧乏神に好かれると、不運な状態になるのです。
そこで、貧乏神が、とりつきやすいタイプを、紹介します。

①ギャンブルで失敗
②株に手を出して失敗
③浮気の後始末
④病気にとりつかれて
⑤麻薬中毒
⑥アル中
⑦怠惰
⑧見栄
⑨夫婦の不仲
⑩サラ金

このような状況の人には、貧乏神が、とりつきやすいのです。
とりつかれると、ますます状況が厳しくなり、災難が続き、どん底の生活を強いられます。

福の神に、好かれるのはいいのですが、貧乏神なら、困ったものです。
貧乏神に、とりつかれるのは、自分の心に、油断があるからです。

貧乏神に、好かれないように、しましょう。
悪いことでなく、善いことをするように、しましょう。

2020年12月28日