人と適切な距離を保とう 917


知らない人が、自分に近づき過ぎて、違和感を感じたことが、ありませんか。
どうしてなのかと、不安に思ったり、嫌だったりします。

同じように、満員電車の人混みの中で、体が接触するぐらいに、近すぎると、誰でも不快に、感じます。
動物と同様に、人間も無意識のうちに、他人に立ち入ってもらいたくない、「なわばり」を、持っているのです。

アメリカの文化人類学者、エドワード・ホールは、人が無意識のうちに、持っている「なわばり」を、次の8つのゾーンに、分類しました。

①密接距離ー近接相(0~15センチ)
相手のにおいや体温が、感じられる距離で、家族や恋人の距離です。

②密接距離ー遠方相(15~45センチ)
手を使って、相手の体を、触れることが、できる距離。
恋人や家族以外が、これより内側に入ると、ストレスを感じます。

③個体距離ー近接相(45~75センチ)
相手を抱いたり、体に触れることが、できる距離。
恋人と友人の微妙な関係。

④個体距離ー遠方相(75~120センチ)
お互い手を伸ばせば、指先に触れることが、できる距離。
友人ならここまで、立ち入れます。

⑤社会距離ー近接相(120~210センチ)
身体的な接触が、できない距離で、この距離から人を、見下ろしたとき、最も威圧感を、感じます。

⑥社会距離ー遠方相(210~360センチ)
仕事上の話をするときに、使われる距離。
これ以上離れていると、同じ部屋にいても、別々なことができます。

⑦公衆距離ー近接相(360~750センチ)
1対1でコミュニケーションが、可能な限界距離。

⑧公衆距離ー遠方相(750センチ以上)
1対1のコミュニケーションは、もはや不可能で、講演や演説に、使われます。

なお、男性よりも女性の方が、短い距離を、設定する傾向が、あります。
あなたは、このように人と、適切な距離を、保っているでしょうか。

「距離が近すぎる」「もう少し離れて」「ベタベタしないで」と、言われる人は、もう少し距離を、遠くにしましょう。
「もう少し近くに」「そんなに離れてなくていいよ」などと、言われる人は、もう少し距離を、近くにしましょう。

人には、「なわばり」があることを、意識して、対応しましょう。
人との適切な距離感がある人が、人間関係も、良好なのです。

2021年01月24日