
マラソンランナー有森裕子選手や、高橋尚子選手の名コーチとして知られている故小出義雄(こいでよしお)氏。
それぞれの選手の性格や長所を見抜いたその指導ぶりには、定評があります。
そんな小出氏が、有森裕子選手に、「よく言っていた言葉」があるそうです。
それは・・・。
「せっかくと思え」
たとえば、有森選手が練習のしすぎで足を故障した時には、小出さんは、次のようにいったのだとか。
「せっかく故障したんだから、今しかできないことをやろう」
「せっかく、神様が休めと言ってくれているんだから、しっかり休もう」
こう伝えることで、「故障によって調整が遅れてしまう」と焦る、有森選手の心を落ち着かせて、前向きにさせたのです。
このうまい説得によって、有森選手は、故障してしまった自分を責めることもなく、治療に専念できたのです。
そして、小出さんは、こうも言っています。
「どんな状態の時も、『せっかく』と思えばいいんだよ。
そうすれば、すべてが力になる」
日常生活においても、次のように考えましょう。
☆せっかくバスに、間に合わなかったのだから、バス停で本を読もう
☆せっかく風邪をひいたのだから、ゆっくり休んで、面白いテレビを見よう
☆せっかく試合に負けたのだから、強豪校の試合を見学しよう
このように考えると、次のステップに進めるのです。
ピンチの時も「せっかく」と考えれば、すべてプラスの力になるのです。
