仕事に理念を持とう 1034


生活のためだけに、仕事を頑張る人がいます。
お金を稼ぐためだけに、仕事を頑張る人がいます。

これでもいいのでしょうが、しだいに仕事にやりがいが、見出せなくなる可能性があります。
やる気が起こらず、仕事が、退屈きわまりなくなる可能性があります。

古代ローマの哲学者・セネカは、「理念がない仕事は、退屈きわまりない」と、教えています。
『理念』とは、ある物事について、こうあるべきだという、根本の考えを言います。

昔、中国のある地域で、川の氾濫を防ぐために、石で堤防を築いている農民たちが、いました。
通りかかった旅人が、「大変ですね」とねぎらうと、農民たちは口を合わせて、こう答えました。
「本当はこんな面倒なことなど、したくないのだが、川が氾濫すると、農作物がやられてしまうから、仕方なくやっているのです」

しかし、1人だけ、次のように答えた、若者がいました。
「私は、この地域を豊かにするために、堤防を築いているのです。堤防を築けば、たくさんの商人が、行き交うことができる、と思うからです」

そう答えた若者は、のちに官吏の登用試験である、科挙(かきょ)に合格し、すぐれた役人として、地域の活性化に、大いに貢献したのです。

このように、理念、すなわちポリシーがあれば、それが励みになります。
使命感が高まり、やりがいだって倍増し、退屈することは、ありません。

☆この仕事を通して、人々の暮らしを、便利にしたい
☆子どもの教育を通して、子どもを立派な大人に、育てたい
☆人々に、心から喜んでもらえるように、便利で安い商品を、開発したい
☆人々に快適さを、提供したい
☆人々が安心安全で、暮らせる街づくりに、励みたい

このような仕事に関する理念を、明確に持ちましょう。
理念さえあれば、この話に登場する若者同様、自然に飛躍の道を、進むことができるのです。

仕事への理念が、あなたの使命感ややりがいを高め、人々に大いに役立つ仕事を、与えてくれるのです。

2022年04月09日