運命の女神が微笑む人 1052


いいチャンスに出会い、チャンスを手にしたい、と願います。
では、どんな人に、運命の女神が、微笑むのでしょうか。

芝居の舞台や歌舞伎の公演で、主役が倒れた時に、無名の新人が、抜擢された記事を読んで、あなたは、どう思いますか?
「へえ、いきなり主役の代わりなんて、よっぽどすごい新人なんだ」と思うでしょうか?

その考えは、半分だけ当たりです。
では、もう半分の理由は、何か?

その人が代役に選ばれるのには、その人でなければ、ダメな理由が、ちゃんとあるのです。
多くの場合、その最大の条件となる共通の理由とは、いったい何でしょう?

その新人だけが、主役のセリフを、全部覚えていたから。

その新人は、いつかはこんなことがあるのでは?と、いつもいつも主役のセリフまで、覚えていたのです。
いや、主役だけでは、ありません。

異性や年齢が離れた、キャストの代役は無理でも、自分が代役をつとめられそうな出演者については、その全員のセリフを、毎回毎回、全部覚え続けていたのです。
いつ誰が、急に出演できなくなっても、「あっ、○○さんのセリフなら、全部覚えています!」と、手を挙げられるように、準備を怠らなかった・・・。
気が遠くなるような努力です。

幸運の女神は、ちゃんと努力している人を、見ています。
そして、「あの子、頑張っているみたいだから、そろそろ微笑んで、あげようかしら・・・」なんて、思ってくれるのです。

その新人が、大抜擢を受けたのは、偶然ではなく、必然なのです。
それだけの準備をできる人は、ちゃんと役者としての鍛錬も、怠っていないから、それなりの実力を、身につけています。
だから、「よっぽどすごい新人なんだ」という見方も、半分当たりなのです。

小柴昌俊(ノーベル物理学賞受賞者)は、「運を捕まえられるかどうかは、日頃から準備をしているかどうかだ」の名言を、残しています。
いつでも受け入れ態勢が、できていないと、運は目の前を、スッと去ってしまいます。

リンカーン(アメリカの大統領)は、「6時間で木を切り倒せ、と言われたら、私は最初の4時間は、斧を研ぐことに、使いたい」の名言を、残しています。
政治家になる前のリンカーンの仕事は、木こりでした。

どんな時も、どんなことでも、自分も常に準備をしましょう。
誠実に準備をすれば、それが自分の力となり、運命の女神が、微笑んでくれるのです。

あなたの日頃の準備への努力の継続が、あなたにチャンスを、もたらすのです。

2022年08月14日