お礼は3度 1079


人から、いいことをしてもらった時に、お礼を言います。
お礼を言うのは、ほとんどの場合は、1度だけです。

しかし、機会あるごとに、何度でもお礼を言うことで、お礼の気持ちが伝わり、心が通い合うように、なることもあります。

銀座のクラブのママであり、企業でマナーや接客のセミナーを、開催する有名人がいます。
その人は、お店のスタッフに「お礼は、3度」と、教えています。

例えば、お店の常連客に、食事をご馳走になった時。
1度目は、その場でお礼を言う。
2度目は、その日のうちか、翌日には電話かメールで、お礼を伝える。

そして、3度目。
これがなかなか難しいのですが・・・。

3度目は、「次に会った時」に、お礼を言うのです。

もし、3年ぶりに訪れたお店で、「あら、○○さんお久しぶり、3年前は、うなぎをご馳走になって、ありがとうございました」と言われたら、「おっ、すごいな」と、思いますよね。
めったに食事を、ご馳走になる機会がなければ、覚えていられても、人気のある子だと、しょっちゅう常連さんに、ご馳走になります。

それをいちいち記憶して、次にそのお客が、来た時の第一声で、お礼を言うのですから、至難のワザです。
だって、うなぎをご馳走してくれた相手に、お寿司のお礼を、言ってしまったら、かえって失礼に、なってしまいますから・・・。

一流のお店は、お客も一流なので、お客の方は「ご馳走した事」を、すっかり忘れていても、お礼を言われれば、悪い気はしない。
高いハードルをクリアして、「次に会った時」に、ちゃんとお礼を、言えるかどうかが、お客から、人気が出るか、どうかの分かれ目の1つなのです。

何も客商売だけでなく、世の中全般で、使えるワザです。
いつも形式的に、お礼を1度だけ、言っている人は、大いに見習いましょう。

「お礼は、3度」を、心がけると、相手をいっそう大切にする気持ちが、高まることでしょう。
そして、相手も、大変喜んでくれるのです。

2023年02月17日