達成した目標を楽しもう 1098


東南アジアに、次のような昔話があります。

ある沼で暮らす1匹のカメが、神様に「ウサギのように、早く走りたい」とお願いしました。
神様は、カメの姿をウサギに、変えてくれました。

ウサギになったカメは、間もなくして「トラのように、強くなりたい」と再びお願いしました。
神様は、その願いも叶えてくれました。

ところが、トラに変身できても、カメは飽き足らなくなり、今度は「鳥のように、空を飛びたい」とお願いしたのです。
しかし、神様は「わがままな奴だ」とお怒りになって、カメを元の姿に、戻してしまったのです。

この話は、「欲望は、キリがない。1つの望みを叶えることができても、すぐに飽き足らなくなる」という観点から、多くを望むことの愚かさを、教え示しています。

1つの願望を叶えたら、ワンランク上の願望を目指すことは、決して悪いことではありません。
しかし、まずは1つの願望が、叶ったことに感謝することです。

そして、そうなれた喜びにひたり、その境遇を存分に、楽しむことです。
この物語に登場するカメでいえば、ウサギになれたことに感謝し、「早く走れる生活」を満喫するのです。

そうすれば、感謝と喜びの念が、心の中に満ちあふれるようになります。
心が、明るく豊かになります。
次の願望を目指すのは、それからでも遅くはないのです。

2023年07月02日