時間をもっと大切にしよう 816


『時は金なり』、という諺(ことわざ)があります。
時間はお金と同じように、非常に貴重なものなので、無駄に浪費してしまうことなく、できる限り有意義に使いましょう、といった意味合いの言葉になります。

この『時は金なり』という言葉は、英語から来ています。
英語の『Time is money(タイム イズ マネー)』が、語源になります。
この言葉もおそらく一度は、聞かれたことがあるんじゃないでしょうか?

この『Time is money(タイム イズ マネー)』を言ったとされるのが、アメリカ合衆国建国の父の1人で、100ドル札紙幣の肖像画にも描かれている、政治家・作家・物理学者として、多方面で活躍した、ベンジャミン・フランクリンという人です。

この言葉の由来になっている話を、紹介します。

フランクリンは、若い頃書店を経営していたことがありました。
その店で、あるとき男性客が「この本を買おうと思うが、2ドルは高すぎる。少し、まけて欲しい。」と店員に、値下げを求めました。

本の値段を決める権限などない店員は、奧の事務室にいるフランクリンを、呼びに行きました。
間もなく店内に現れたフランクリンは、値下げに応じるどころか、逆にこう言ったのです。
「この本は、2ドル50セントになります」

男性が「値段を下げるどころか、上げるというのは、どういうことか」と詰め寄ると、フランクリンは、次のように答えたのです。
「あなたのせいで、数分といえども、私は貴重な時間を、台なしにしました。その分を請求させていただこうと、思ったのです。」

時間は、お金以上に、尊いのです。
失ったお金は、取り戻すことができますが、失った時間は、取り戻すことができないのです。

何気なく生きていると、時間はいくらでもあるように、ついつい錯覚しやすいのが、私たち人間です。
でも、誰でも知っているように、命が有限である以上、時間も決して無限ではなく、有限で貴重なものなのです。

時間を大切にしないのは、人生を大切にしないのと同じです。
貴重な時間を、有意義に過ごして、人生を充実させましょう。

2020年10月15日