
世の中には、頭が固い人が、非常に多いように思います。
そんな人に、少し難しいお願いをすると、次のような返事が、返ってきます。
○今までに、やったことがないので、無理です。
○それは、別の人がやるべき仕事です。
○そんなことは、自分の頭では解決の考えが、浮かびません。
○困ります。自分には難しすぎます。
このように、今までの経験や固定観念に縛られていて、何とか自分で柔軟に考え、対応しようとしないのです。
「頭が固い」の意味は、「柔軟な考え方ができず、固定的な考え方をする」「融通がきかない」人のことを指します。
言い換えると、頑固な人、ということになります。
また、柔軟でその場にあった考え方や行動ができないため、移り行く時代の流れにも、ついていけない人も表しています。
カンボジアの諺に、「長いウナギに長い鍋」があり、次の民話を由来にしています。
あるとき、農夫が川で大きなウナギを釣ってきたので、妻にウナギ料理を作るように、命じました。
ところが、妻が浮かない顔をしています。
農夫がその理由を尋ねると、妻はこう答えました。
「おまえさん。このウナギ、ウチでは料理できないよ。だって、ウチには長い鍋なんかないからね」
「長いウナギに長い鍋」の諺は、この妻のように、物事に柔軟に対応できない、人間の愚かさを指摘しています。
妻は、頭が固くて、ウナギの長さに目がいき、いつも使っている普通の鍋では、料理できないと、すぐに判断してしまったのです。
この農夫の妻のことを、あながちバカにはできません。
誰でも固定観念に縛られたり、レッテルを貼ったりして、物事や人物を、判断したりするところがあるからです。
何事にも「こうすべきだ」「こうあるべきだ」「自分には、できない」などという考えを、捨てましょう。
固い頭を柔軟にして、考えてみましょう。
柔軟な頭なら、たいていのことは、解決することができるのです。
時代の流れにも、上手に乗れるのです。
