さわやかな「ノーサイド精神」 884


今の社会は、競争社会です。
会社と会社が、争ったり、人と人が、争ったりします。

同じような新商品の開発と商品化に向けて、会社と会社が、激しく競い合います。
会社で仲が良かった二人が、出世の競争に巻き込まれ、お互い争ったり、批判したりすることが、起こります。
スポーツでも、同じ高校の野球部仲間であった二人が、大学では、敵味方の関係になって、対立したりします。

人は不思議なもので、いったん対立関係ができると、いつまでも心のわだかまりが消えず、お互いを許すことができない関係が、継続してしまいます。

ここで、ラグビーの話を、紹介します。

野球などのスポーツは、試合終了を、「ゲーム・セット」といいますが、ラグビーはなぜか試合終了を、「ノーサイド」と呼びます。
レフリーが、試合終了を告げるため、笛を吹き、両手を高々と挙げる、その瞬間が、「ノーサイド」なのです。

ラグビーの仲間たちによれば、どんな宿敵、どんなライバルであろうと、その瞬間から、友だちになる。
これが、「ノーサイド」の精神だと、誇らしげにいいます。

事実彼らは、ゲームが終わると、左右に分かれずに、一緒に風呂に入り、汗と涙を流しあい、みんなで酒をくみ交わして、友情を深めるのだそうです。

会社と会社、人と人との争いは、ほんの一時なのです。
いつまでも過去のことに、とらわれているのは、止めましょう。

人生には、このさわやかな「ノーサイド精神」を、生かしていきましょう。

2020年12月22日