80%の実力発揮で十分だ 902


なかなか本番で、実力が出せない、と悲しむ人がいます。
本番が上手くいった、と言える場合は、少ないかもしれません。

○プレゼンの発表で、準備したことを、十分に相手に伝えることが、できなかった。
○昇格試験で、自分の実力を、100%出し切れなかった。
○重要な書類作成の機会を得たのに、完璧な書類が、できなかった。
○結婚式のスピーチで、気持ちが高揚して、上手く話せなかった。

このように、自分自身のことを責めたり、卑下したりします。
何故終わった後に、このように思うのでしょうか。

それは、いつも100%の実力を、発揮することを、目標にするからではないでしょうか。
しかし、本番で100%の実力を、発揮することは、多くの場合に、難しいと思います。

ここで、1998年に開催された、冬季オリンピックで、スピードスケート男子500メートルで、金メダルを獲得した、清水宏保(ひろやす)選手の話を、紹介します。

清水選手は、もともと優勝候補の1番手ではあったのだが、それでも、オリンピックで優勝するというのは、並大抵のことでは、ありません。
それは過去の舞台で、「プレッシャーに弱い」、と言われ続けてきた、日本人選手の例を見ても、明らかなことです。

清水選手は、大会前のインタビューで、次のことを、言っていました。

「大会本番に向けて、調子をピークに持っていくとか、ベストにしていく、ということを考えていない。80%を維持することで、十分であると思う」

結果は話の通り、清水選手は、リラックスして、80%以上の実力を、発揮することができ、金メダルを獲得したのです。
このように清水選手は、プレッシャーとの折り合いが、実に見事だったのです。

本番で緊張したり、間違えたり、焦ったり、不安がったりなど、誰でもします。
100%の実力発揮は、なかなかできないのです。

80%の実力発揮で、十分なのです。
リラックスして、本番を迎えましょう。

そして、本番が終わった後には、頑張った自分を、ほめましょう。
いつも80%の実力発揮の心構えが、大切なのです。

2021年01月09日