人間関係は「と」から「の」に 905


最近の日本人は、人間関係で上手くいかないことが、多いように思います。
人間関係に冷たい風が、吹いているように、感じます。

人間関係は、生きていく上での、生活の基盤でもあります。
温かい人間関係こそ、大切なことなのです。

ここで、裏千家の家元、千宗室(そうしつ)さんの言葉を、紹介します。

昔は人の関係は、すべて『いろはにほへと』の50音でいう、『の』の字の関係でした。
『私の親』『私の先生』『私の会社の社長さん』・・・。
こんな具合に、お互いの間に温かな血が、流れていました。

それが、戦後の間違った民主主義のせいですか、『の』の代わりに『と』が、入ってしまいました。
『私の親』でなく、『私と親』、『私の先生』でなく、『私と先生』、『私の会社』でなく、『私と会社』・・・。
なんとなく対等といいますか、対立的感じが、強くなってきました。

『の』という言葉は、万葉の時代でいえば、『やわらぎ』であり、日本人の1番大切な心です。

『の』の関係ですと、たとえののしりあっても、やがて打ち解けて、仲良くなれますが、『と』の関係ですと、ののしりあったら、すぐに断絶です。
ですから、人間関係は、『と』でなく、『の』の関係に、もどしたいですね。

言われるように、言葉というものは、たった1字の違いで、大きくニュアンスが、違ってきます。
これからは、『私の子ども』『私の彼氏』『私の妻』『私の友だち』『私の兄』『私の親戚』『私の知り合い』などの人間関係が、大切なのです。

人間関係は、『と』から『の』に、もどしましょう。
いつまでも、温かい人間関係で、いたいものです。

2021年01月12日