つき合う人を変えてみよう 1116


東南アジアに、こんな民話があります。

ある男が死んであの世に旅立ち、神様に「自分は天国に行けるのか? それとも地獄に行ってしまうのか?」と、尋ねたことがありました。
神様は、こう答えました。
「あちらの世界には、たくさんの村があるので、気に入った村があれば、そこで暮らすがよい。そこが、おまえにとって、天国にもなれば、地獄にもなる」

男はさっそく、あの世の村めぐりを始めました。
「お酒好きの人が集まる村」「勉学好きの人が集まる村」「読書好きの人が集まる村」など、たくさんの村がありました。

男は酒が大好きだったので、「お酒好きの人が集まる村」で、暮らすことにしました。
しかし、その村の住民たちは、お酒を1日中飲み続けているため、酔った勢いでケンカが絶えず、男もとうとうケンカに巻き込まれ、ひどい目に遭いました。

そうです。
男が選んだ「お酒好きの人が集まる村」は、天国のように思えましたが、本当は地獄だったのです。

現代を生きる私たちも、知らず知らずのうちに「どこかの村の住人」に、なっていることがあります。
大切なのは、その村の人たちとのつき合いが、自分にとって、好ましいか好ましくないかを知ることです。

そして、好ましくない場合は、その村を出て、別の村の仲間に入れてもらうことです。
新たな村の住人が、愛を語る人、向上心のある人、愛と慈悲に満ちている人、魂を高めてくれそうな人たちなら、その人たちの心と同化していくことができます。

つき合う人を思いきって、変えてみましょう。
素晴らしい世界が、広がるかもしれません。

2023年11月10日