終わることは始まること 791


夢・目標に向かって、夢中で取り組んでいます。
途中でつまずき、大きな挫折があります。

○スポーツでの選手生命が、終わった
○希望大学の受験に、失敗した
○会社から、リストラされた
○結婚しようと思っていた男性から、フラれた
○高校の試験で、大事な単位を落としてしまった
○大切な友だちと、ケンカ別れをした

こんな時は、自分の人生が暗くなり、どん底に落とされたように感じます。
人生が終わったように感じますが、そうではありません。

ここで、中国戦国時代の思想家、墨子(ぼくし)の教えを紹介します。

商いに失敗して、一文なしになってしまった男がいました。
男は、墨子に、「私の人生は、これでおしまいです」と、ポツンとつぶやきました。
すると、墨子は男を杏(あんず)の木の前に連れていき、こう言ったのです。

「あの杏の木になっている実を、見てごらん。あんなに熟している。地面に落ちるのは、時間の問題だ。しかし、それですべてが、終わるわけではない。杏の実は土に還(かえ)り、木の栄養分となる。栄養分を吸った木は、再び、杏を実らせる。」
「人生もまったく同じだ。絶望的な状況を迎えたら、土に還ったと思えばいい。新たな人生の始まりだと思えばいい」

墨子の教えは、いくつも大きな挫折を経験する私たちにも、大いに参考になります。
リストラされたことは、自分に合った仕事に就けるチャンスだったり、脱サラして独立する可能性もあるのです。

このように思えば、「苦しみ」「悲しみ」「悩み」から解放され、未来を夢見る「希望」「勇気」が、湧いてくることでしょう。
終わることは、始まることなのです。

2020年09月20日