ゴールを意識して前に進もう 758


山登りでは、歩きはじめた時は、ゴール(山頂)が見えません。
心の中で前に進むのが大変だ、と思いながら歩きます。

ところが、ゴール(山頂)が見えるようになり、あと少しの所に来ると、何故かしら足取りが軽くなり、早くゴール(山頂)に辿りつきたいとモチベーションが上がります。

心理学者のクラーク・ハルが、次の実験をしました。
出口にエサを置かれた迷路に、ネズミを入れる。

するとネズミは、出口に近づくにつれて、足が速くなったそうです。
ネズミも人と同じで、ゴールが近づくとモチベーションが上がるのです。

ここで、コロンビア大学ビジネススクールの研究を紹介します。

あるコーヒーショップで、スタンプカードを使った実践をしました。

【Aパターン・・・スタンプカード10杯用】
コーヒーを10杯飲むと、1杯無料になる。

【Bバターン・・・スタンプカード12杯用】
コーヒーを12杯飲むと、1杯無料になる。
ただしスタンプは、最初から2個おしてある。

〈実験結果〉

Bパターンのスタンプカードを渡された人たちは、Aパターンのスタンプを渡された人よりもはるかに多く、無料の1杯を手に入れた。

このスタンプカードをすべて埋めるには、「残りあと10個」という客観的事実は同じなのですが、すでに2個スタンプがおされた状態では、「もう6分の1も進んでいる」という認識に変わるのです。
そこで、ゴール(10杯)を目指そうとするモチベーションが、高まるのです。

このことは、勉強・仕事・運動・生活などにおいて、何かに向かって一生懸命取り組む時にも役立ちます。
ゴールまで「まだこんなに遠い」と気張り続けるよりも、「もうこんなに進んでいる」とゴールを意識して、前進続けた方が、モチベーションが高まり、ゴールに早めにたどり着けるのです。

2020年08月18日