欲張らずまず一つを得よう 705


人は、誰でも欲があります。
欲が一つならいいのですが、なかにはたくさんの欲を持っている人がいます。

○お金持ちになりたい。
○カッコイイ車を手に入れたい。
○結婚相手を見つけたい。
○仕事がうまくいき、ほめられたい。
○旅行に行きたい。

このようなたくさんの欲を持ち、全部いっぺんに成し遂げようとする人がいます。
このような人を「欲張り」と言います。

ここで、学びの一歩(令和童蒙読本)の「欲張ってはいけない」を紹介します。

ある子どもが、壺(つぼ)の中に桃がいっぱい入っているのを見て、欲しくなった。
そこで、手を壺の中に入れて、つかめるだけつかんでみた。
壺の口は小さく、握った手が大きかったので、どうにかして取り出そうとしたけれども、桃を取り出すことができなかった。

そばにいた人がこれを見て、子どもに、「お前があまりに欲張って握るから、桃を出すことができないんだ。桃を半分にすれば簡単にできるさ。」と教えた。
子どもはなるほどと思い、言われたとおりにしたところ、すぐに桃を取り出すことができた。

この話は、人は欲張ってはいけないことを、教えています。
あまりに欲張ると、かえって一つも得ることが、できなくなるのです。

もしたくさんの欲があるならば、まず一番得たい欲に集中して、力を注いでみましょう。
すると意外と早く、まず一番得たい欲が、実現するかもしれません。
そして、一つ得ることができたら、次へと進んでいきましょう。

どんな時も欲張らず、まず一つを得ようとする謙虚な姿勢が、未来の輝く道への一歩となるのです。

2020年06月26日