四つの徳で最上の幸福 714

仏教では、出家をして僧になり、悟りを開くことが、よいことだとされています。
しかし、ブッダは、「在家(ざいけ)」の生き方について、教えています。
「在家」とは、出家して僧になるのではなく、一般人として仕事や家族を持ち、通常の生活をしながら、仏教を信仰する人を意味する言葉です。
ブッダは、次の言葉(蛇の章・アーラカという神霊)を伝えています。
「在家において、信仰を守っていく人に教える。誠実、意欲、意志、喜与。この四つの徳があれば、在家であっても、よき人生を送れる。」
ブッダは、次の四つの徳を高めれば、最上の幸福を得ることは可能だと教えています。
誠実
○自分の与えられた仕事を、誠実にこなす。
○家族を、誠実に養う。
○人に、誠実に接する。
○自分の人生を、誠実に生きていく。
意欲
○賢者から、教えを学ぶ意欲を持つ。
○よりよい生き方を、探求する意欲を持つ。
○正しいことは何かを、追求する意欲を持つ。
意志
○悪いことに手を染めず生きる、という固い意志を持つ。
○他人や世間の誘惑に負けない、固い意志を持つ。
喜与
○人に、喜びを与える心を持つ。
○わがままにならない。
○自分の都合よりも、他人の幸せを優先する。
○賢者や聖者へ、布施を行う。
今の社会においても、この四つの徳を高めれば、喜びと安らぎに満ちた幸せな人生を送れるのです。
自分ができる範囲で、四つの徳を実践していきたいものです。
