短気で失敗しない 571

誰でも短気で、失敗したことがあると思います。
○カットなって、相手の弱点を責めた。
○頭に血が上って、相手を叩いてしまった。
○腹が立って、悪口を言ってしまった。
○焦って、考えずに間違った命令を出してしまった。
このような経験で、失敗し反省します。
ことわざに「短気は損気」があります。
意味は、短気を起こすと自分が損をすることになるという、短気を戒めている言葉です。
短気とは、忍耐力がなく我慢ができない性質や、ちょっとしたことですぐ頭に血が昇ったり、喧嘩っ早かったりすることや人を指します。
損気は、短気と音を合わせて「損」に「気」を添えた語で、損失を招きやすい気質のことです。
短気を起こした状態は、感情が高ぶり理性的な判断ができなくなっています。
あとさき考えずに言ってはならないことを口走ってしまったり、無用な喧嘩を吹っかけてしまったりすることで、人間関係が悪くなり後に禍根を残す元にもなりかねません。
良好な人間関係を構築するまでには、長い時間と努力が必要です。
短気による損失は想像以上に大きく、取り戻すことが難しいため、昔から「短気は損気」と戒められてきたのでしょう。
「短気は損気」は、近松門左衛門の人形浄瑠璃が由来です。
演目のひとつに「冥途の飛脚」という作品があり、そのなかに「短気は損気の忠兵衛」があります。
飛脚屋の主人である忠兵衛が、短気な性格が災いして公金を使い込み身の破滅を招いてしまうといったストーリーです。
客へ金を届ける飛脚屋が自らを冥途へ送ることになってしまったわけで、短気が死罪という割に合わない損失につながってしまう、怖い事例でもあります。
短気で失敗しないためには、どうしたらいいのでしょう。
☆人は誰でも、短気であることを理解する。
☆落ち着いて相手の話を聞き、相手の立場を理解するようにする。
☆自分の心を落ち着かせるために、時間を十分確保する。
☆慌てずじっくりと考え、判断・行動する。
☆物事の解決や結果を急がない。
幸せな生活を送っている人や成功している人も、若い頃は、短気で失敗の経験を多くしているのです。
経験を踏まえ、上手に自分の心をコントロールしているのです。
短気で大きな失敗をしないように、いろいろな経験を積みながら、徐々に自分の心を鍛えていきましょう。
もし失敗しても、失敗の反省を生かして、自分を成長させましょう。
