良いことばかり考えよう 663


次のような「心の法則」があります。

○良いことを思えば、良いことが起こる
○悪いことを思えば、悪いことが起こる

良いことを期待し続ければ、幸福や成功といった喜ばしい現象が起きやすくなります。
悪い結果を予想し、悲観的に思い悩んでいると、不幸な現象が起きやすくなります。

ここで、「美男子と結婚した姫(ミクロネシア諸島の昔話)」を紹介します。

チャモロ(ミクロネシアの原住民)の王様には、性格が正反対の二人のお姫様がいました。
姉は心配性でいつも暗い顔をし、妹は楽天家でニコニコしていました。
王様は、二人の婿を探したのですが、姉のことがとても気がかりだったのでしょう。
姉には島一番の美男子を、妹には島一番の醜男(ぶおとこ)を引き合わせました。
これなら、姉の方も喜んでくれると思ったからです。

ところが姉は、暗い表情をしてこういうのです。
「お父様が探してくれた相手を気に入ったのですが、心配事がまた増えました。あんな美男子では、女性たちが放ってはおかず、結婚しても浮気するに違いありません。それを考えると心配で食べる物も喉を通らないのです」

一方の妹は、ニコニコしながらいいました。
「あの人を私は大変気に入りました。外見は良いとはいえませんが、そのぶん、素朴で誠実そうな人柄が伝わってきます。あの人となら、隠し事のない、和やかな家庭が築けそうです」

やがて、二人の姫は結婚しましたが、間もなく姉の方は亡くなってしまいました。
夫の浮気を心配するあまり、食欲がなくなって衰弱死してしまったのです。
王様は嘆き悲しみ、葬儀の席でポツリとつぶやきました。
「私は愚かだった。美男子なんかと結婚させないで、醜男の方と結婚させれば良かった。そうすれば姫も死なずにすんだのに・・・・・」

それを聞いた側近は、こういいました。
「王様、ご自分を責めてはなりません。姫様の性格から思うに、もし、醜男と結婚したとしても『私の一生は台無しだ』と毎日嘆き悲しみ、衰弱してお亡くなりになったことでしょう。おつらいことですが、これが姫の運命だったのです」

姉のお姫様は、極端なマイナス思考の持ち主です。
悪いことばかり考えて、悩みや不安を感じ、過度なストレスによって、衰弱死してしまったのです。
悪いことばかり思った結果、悪いことが起こったのです。

妹のお姫様は、プラス思考の持ち主です。
安心・期待といった感情に満ちていて、健康な体を保ち、幸せな生活を手に入れたことでしょう。

せっかくの人生なのです。
良いことばかり考えましょう。

そして、良いことばかりを実現していきましょう。
何事も考え方しだいなのです。

2020年05月15日