時には本気でバカになろう 692


仕事において、頭を使って、完璧な企画やスキのないプランを上手に考えても、結局はやってみなくては、わからないのです。

好きな人に、心を揺さぶる言葉や、恋のテクニックを使っても、ただ「好きだ」と素直に伝えることのインパクトには、かなわなかったりします。

禅では「頭のよすぎる人は、悟りを得られない」とよくいわれます。
「其の智に及ぶ可きも其の愚には及ぶ可からず(そのちにおよぶべきもそのぐにはおよぶべからず」という禅語があります。

頭のよすぎる人というのは往々にして、「悟りを得るには、どうすればいいか」ということについて、頭で理解しようとします。
しかし、禅でいう「悟り」とは、そもそも頭で理解できるものではないのです。

悟りとはなにか、どうすれば悟りが得られるかなど、一切考えずに、そして理解しようと思わずに、ただひたすら修行に励むことによってのみ、そこに到達できるものなのです。
ですから、禅では、むしろ「あれこれ頭で考える利口者になるより、なにも考えないバカになれ」と教えています。

頭のよさは、貴重な財産です。
頭で考えることも大切です。

でも時には、本気でバカになりましょう。

☆恥ずかしい
☆批判される
☆心配だ
☆できないかも

こんな心の迷いを思い切って、捨て去りましょう。
そして、向こう見ずに、飛び込んでみましょう。

頭で考えすぎず、時には本気でバカになれる人こそ、本当の力が身につくのです。

2020年06月13日