ほめ言葉は幸せを呼ぶ 669


人に足りないものがあります。
それは、多くの人をほめる努力をしようとしないことです。

人は、自分のことを他の人からほめられると、嬉しいのです。
ほめられると充実感を感じ、やる気が出てきます。

☆あなたは、凄く早く仕事ができ、素晴らしい。
☆あなたの話を聞いて、人が知らないことを詳しく知っていて、なるほどと感心しました。
☆あなたのプレゼンは、工夫がたくさんあり、内容も面白いと思いました。

このようにほめられると、幸せな気分になります。
ここで、「クマにねぐらを作らせたキツネ(ヨーロッパの昔話)」を紹介します。

ある森に住むキツネが、友人のクマにこういいました。
「キミはいつ見ても本当に強そうだね。この森の中で一番、力が強くて、立派なんじゃないかな。きっと、ここの土なんか、すぐに掘ってしまうだろうね」

キツネからほめられて気を良くしたクマは、自分の力を示そうと、キツネが指さした場所の土を勢いよく掘ってみせました。
すると、キツネはさらにこういいました。
「やっぱりキミはすごいや。あっという間にこんなに掘ってしまったんだから。この森でキミに勝てる者なんかいないよ」

それを聞いたクマは、ますます上機嫌になり、土を掘り続けると、そこには立派なほら穴ができました。
翌日、キツネはそのほら穴に引っ越してきて、自分の家族にこういったのです。
「ごらん。あっという間に新しい家が見つかっただろう」

「ブタもおだてれば木に登る」という格言がありますが、この物語はさしずめ、「クマもおだてれば穴を掘る」といったところでしょう。
ほめ言葉の効用で、クマは自己重要感が高まったのです。

ほめられることによって、「他人より上でありたい」「相手よりも自分の方が優れていたい」「その場で重要な存在でありたい」という欲求が満たされるため、ある種の優越感に浸ることができるのです。

もっと人をほめる努力をして、多くの幸せを呼ぶことができるようになりましょう。
ほめることで、みんなを幸せにすることができるのです。

2020年05月21日