本物の価値を見つけよう 699


テレビ番組の「なんでも鑑定団」で、ガラクタ市で見つけた安い絵を鑑定してもらったところ、なんと何十万もする絵であったことがありました。

この絵を見つけた人は、絵の『本物の価値』がわかる人だったのでしょう。
この人は、日頃からどんなものに対しても、自分の感性を大切にして、本物の価値を見つけ出そうする人だったのかもしれません。

私たちは、表面上だけを見て、安易に価値がないと判断しがちです。

○安物だから、価値がない
○どこにでもあるものだから、価値がない
○見た目がよくないから、価値がない
○当たり前のことだから、価値がない

このように本物の価値を見つけ出そうと努力をせず、すぐに価値がないと決めつけているのかもしれません。

禅語に、「風流ならざる処也風流(ふうりゅうならざるところやふうりゅう)」というものがあります。
「風流」とは、「美しい、上品、趣味がいい」といった意味です。
「世間が『美しくない』という評価を与えているものに、自分なりの美しさを見つけ出すようにしなさい」という教えです。

利休は、朝鮮半島で日用品として使われていた器を茶器として用い、またその辺りに生えている竹を花器として用いたのです。
それは当時、大変に斬新な趣向でした。
誰も見向きもしないもの、まったく評価されていないものに、あえて光を当て、注目してみたのです。

この利休の発想を真似てみると、いいかもしれません。
人が目をつけていないもの、否定しているもの、見向きもしないもの、イヤがるものにこそ、画期的なアイデアやチャンスが、埋もれているかもしれません。

どんなものにも、輝くような本物の価値がある可能性があります。
世の中の常識にとらわれないで、自分の感性を信じて、『本物の価値』を見つけ出しましょう。

2020年06月20日