しなければと思い込まない 668


ある人に、書類をコピー機で、コピーするようにお願いしました。
すると、「今は急ぎの仕事をしなければならないので、できません」と返事がありました。
再びある人に、メールを送付するようにお願いしました。
すると、「今は他のメールのチェックをしているので、できません」と返事がありました。

ある人は、いつも他の何かをしなければならないと思い込んでいて、簡単なお願い事でも対応できないのです。
簡単なことなので、お願いされた事をすぐに済ましてしまえばいいのにと思います。

このような「~しなければ」と思い込んでいる人は、多いように思います。
ここで、「嫁の嫁ぎ先に遊びに行けなかった老婆(韓国の昔話)」を紹介します。

山奥の村で一人のおばあさんが、さみしく暮らしていました。
それをかわいそうに思った娘が、嫁ぎ先に遊びに来るように便りを出しました。
ところが、おばあさんは「今は春だから、畑を耕したり野菜の種をまいたりしなければならない。忙しくて行けないよ」といって断りました。

しばらくして夏になると、娘は、また、おばあさんに遊びに来るように便りを出しました。
しかし、このときも、おばあさんは「夏は畑の草むしりをしなければならない。忙しくて行けないよ」といって断りました。

そこで娘は、秋になってから、おばあさんに遊びに来るように便りを出しました。
ところが、おばあさんは、このときも「秋は野菜を収穫したり、冬の準備をしなければならない。忙しくて行けないよ」といって断りました。

仕方なく娘は、冬になるのを待って、おばあさんに遊びに来るように便りを出したのですが、またしても、おばあさんは「冬は寒いし、雪かきをしなければならない。行けないよ」といって、娘の誘いを断ってしまいました。
この繰り返しで、とうとう、おばあさんは、ずっと娘のところへ遊びに行くことができなかったのです。

「~しなければならない」という思いにとらわれ、ずっと娘のところへ遊びに行けなかったおばあさんの生き様を通して、「~しなければならない」という思いにとらわれすぎていると、自由に生きることができなくなることがわかります。
人生が、楽しめなくなってしまうのです。

~しなければ、と思い込まないようにしましょう。
しなくても困ることはないのです。

無意識に困ると判断し、思い込んでいるだけなのです。
ちょっとの間しなくても平気だと思い、臨機応変に行動に移せるようになりましょう。

2020年05月20日