人徳ある人の周りに人は集まる 574


作家で尼の瀬戸内寂聴さんの講話をよく聞くことがあります。
「寂聴いきいき人生塾」の講話をドライブ中に何回も聞きます。

何回聞いても、寂聴さんの講話は、面白く、笑顔と笑いでいっぱいになります。
自分の人生の失敗談、自分が感じていること、多くの人に知ってもらいたいことなどを楽しそうに話されます。
裏表のない、すべて正直な話だからこそ、心を打たれるのです。

寂聴さんは、「自分が話をする時に、毎回多くの人が集まります。大変ありがたいことです。」と言われます。
寂聴さんが言われるように、本当に驚くほど多くの人が、寂聴さんの講話を聞きに、集まるのです。
多くの人が集まるのは、寂聴さんの人柄と人徳によるものだと思います。

論語(里仁)に「子曰く、徳孤(とくこ)ならず、必ず隣(りん)あり。」があります。
この言葉は、次の様な意味があります。

人は、天性において美徳を好みます。
だからその身に徳のそなわった人は、けっして他人から排斥されて孤立無援となるようなことはありません。
同志同道の人は自然と集まり、ちょうど家に隣家があるように助け合うのものです。

アリが、甘いものに群がるように、人徳がある人がいれば、その無形の徳に共鳴し、その人物を慕って人々は集まるのです。

薩摩出身の西郷隆盛は、「敬天愛人」の言葉が大好きでした。
口数は少ない人でしたが、人情味があり、有言実行で、人徳にあふれる人でした。
西郷隆盛の周りには、隆盛を慕った多くの人々が集まりました。

西郷隆盛を中心に多くの人々の力により、無血で江戸幕府を倒し、明治政府を樹立することができました。
このように人徳ある人は、人々の大きな力となることができるのです。

人徳とは、どんな人でもあります。
人徳は、自分で努力して磨き上げることで、高めることができるのです。

家族、地域、会社、県・国などにおいても、人徳ある人が必要なのです。
人徳ある人から学んだりなど、人徳を高める努力を継続していきたいものです。

2020年02月16日