無関心からさようなら 586


次の様なことをよく言う人がいます。

○そのことは、私とは関係ありません。
○そんな関係ない話は、しないで下さい。
○関係ある話に絞って、話して下さい。
○関係ないことには、関わりたくありません。
○関係ないことには、目を向けないで下さい。

このように、関係あるかないかを線引きしているのです。
関係ないと判断すると、無視したりします。

自分にとって有益なことのみに、関心を示します。
有益でなければ、無関心でいるのです。

はたして無関心でいることが、本当にいいのでしょうか。
無関心でいることで、人として大きな間違いを犯していることにならないのでしょうか。

愛と慈しみの象徴として「マザー・テレサ」がいます。
この名前を知らないという人は、世界中探してもほとんどいないのではないでしょうか。

インドを中心に世界の貧しい人たちのために生涯をかけて奉仕し、無償の愛と慈善の心をその身を持って体現しました。
世界で最も偉大な人物の一人として知られています。

マザー・テレサといえば、1979年に受賞したノーベル平和賞で有名なエピソードがあります。
テレサはノーベル賞の授賞式であっても、普段通りの白い木綿のサリーと皮のサンダルという粗末な格好で出席しました。
そして賞金である約20万ドルは全てカルカッタ(インドの町の1つ)の貧しい人々のために使うことを希望し、こう言ったそうです。
「私のための晩餐会は不要です。その費用はどうか貧しい人々のためにお使いください。」

「社会や他の誰かのために奉仕する」と口で言うのは簡単です。
しかし、マザー・テレサのように行動を伴って体現できる人はごく稀です。
しかも、それを長い期間、一切の見返りなしで実行できる人は、ほとんどいないと言えるでしょう。

マザー・テレサが残した名言に、「愛の反対は憎しみではなく、無関心である。」があります。
まさに人間の本質をついた言葉だと思います。

無関心であることは、決していいことではありません。
無関心であることは、愛がないことなのです。

無関心からさようならをしましょう。
どんなことに対しても、できるだけ興味・関心を向けましょう。

本当は世の中のすべてのことが、自分とつながっているのです。
自分では、気づきませんが、深く関係しているのです。

どんな小さなことにも、興味・関心を寄せ、温かさと愛を持って、行動していきましょう。
関心力を高めることが、愛を深めることになるのです。

2020年02月28日