この世に不要な人はいない 595


この世に不要な人は、いるのでしょうか。
お釈迦様の話を紹介します。

あるとき、お釈迦様が、弟子たちにこんな問いを投げかけました。
「果実と農具と落ち葉の中で、不要なものはなんだろうか?」

果実は人や動物の大事な食料となるし、農具は野菜や米を作るのに欠かせない道具です。
しかし、落ち葉は見た目も悪く、なんの役にも立ちません。
そう考えた弟子たちは、「落ち葉」と答えました。

すると、お釈迦様はこう諭したのです。
「この世の中に不要なものなど、ひとつもない。落ち葉は朽ちて、土の養分になってくれる。土に栄養がなければ、果実も野菜も育たない。落ち葉も立派な働きをしてくれているのだ」

このお釈迦様の言葉通り、この世に不要なものがひとつもないとしたら、つまりそれは、「この世に不要な人は、ひとりもいない」と解釈できます。

☆会社で、なかなか仕事が進まない人も、必要なのです。
☆他の人に迷惑をかけてばかりの人も、必要なのです。
☆皿洗いをする人も、必要なのです。
☆悪いことをした人も、必要なのです。
☆友だちがいない人も、必要なのです。
☆家族を大切にしない人も、必要なのです。

もし、あなたの周りに、ダメな人、無駄な人、役に立たない人がいたら、あなたがその人に対する見る目を持っていないのです。
必要な人だと思えば、良いところが必ず見つかるはずです。

あなたを含めこの世の中の人は、家族、会社の人、学校の人、親戚の人、地域の人などから、必要とされているのです。
人としての存在意義が、十分にあるのです。

2020年03月08日