その道のプロに学ぼう 602

受験勉強をしている時に、数学で難しい問題がありました。
何日も問題を解こうと頑張りますが、どうしても解くことができません。
友だちにも尋ねましたが、誰もわかる人はいませんでした。
そんな時に、思い切って職員室へ行き、数学の先生に尋ねました。
すると丁寧にわかりやすく問題の解き方を教えてくれました。
数学の先生は、数学を教えるプロなのです。
プロの先生は、すごいなと感心しました。
ここで、東南アジアの昔話を紹介します。
一匹の魚が海から大空を見上げ、ため息をつきながら、悩んでいました。
「鳥は大空を高く自由に飛べていいなあ。ボクも、空を飛べるようになりたい」
そこで、魚は仲間の魚たちに、空を飛ぶ方法を尋ねてみたのですが、誰にもわかりませんでした。
しかしあるとき、海に漂っていた一羽の鳥に、勇気を出して相談してみたところ、鳥はこんなアドバイスをくれたのです。
「キミは胸ビレが発達しているから、それを広げてジャンプしてごらん。そうしたら、翼のようになって飛べるかもしれないよ」
以来、魚が鳥のアドバイスに従って、何度もジャンプを繰り返したところ、とうとう飛べるようになり、「トビウオ」と呼ばれるようになったのです。
空を飛ぶという魚の願いは、仲間の魚では、叶えられませんでした。
ところが、魚以外の鳥にアドバイスを求めたことで、願いが叶ったのです。
鳥は、飛ぶことのプロなのです。
その道のプロに学ぶことが、問題解決の早道なのです。
私たちは、広い世界にいるわりに、狭い世間に閉じこもりがちです。
ですから、いつも接している友だちや知り合い以外の人々との交流をする場を持つことが大切です。
いつもの友だちや知り合いに相談しても解決できない問題は、その問題に詳しいその道のプロに相談すると、すんなり解決できるでしょう。
まったく知らなかった解決の知恵を教えてもらうことができるのです。
「これが得意なあの人に会って、話を聞いてみよう」
「詳しい人に、相談してみよう」
このように、積極的に自分の境界を広げて、その道のプロから学んでいきましょう。
自分の道が、大きく広がることでしょう。
