思い込みから逃げだそう 605


パソコンで文書を作成する仕事がありました。
その仕事を同じ職場の人に、お願いしました。

すると、その人から「自分はパソコンが苦手なので」という返事が返ってきました。
「時間がかかってもいいから、お願いしたい」と再度頼みました。

するとその人は、短時間で文書を完成して、提出してくれました。
あまりの早さに驚くとともに、その人は、自分はパソコンが苦手だと、思い込んでいるのだろうと思いました。

ここで、「サーカスのゾウ」の話を紹介します。

ゾウは、一トン以上もある積荷を、鼻で軽々と持ち上げることができるほどの怪力の持ち主です。
ところが、サーカスなどでよく目にするゾウは、小さな杭につながれたまま、逃げもせずおとなしくしています。
杭など簡単に引っこ抜けるにもかかわらず、逃げないのは何故でしょう。

これには、カラクリがあります。
サーカスでは、ゾウがまだ小さな子どものうちに、杭につないで、いくら力を入れて引っ張っても、その杭が引き抜けないことを体験させます。
するとそのゾウは、成長して体が大きくなり、力が強くなっても、子どものときの、「頑張っても杭は引き抜けないもの」という経験を覚えていて、今も同じだと思い込んでいるので逃げようとしないのです。

この思い込みは、人間にとっても、ちょっとやっかいなものです。

○国語が苦手だったから、文章を書く仕事を嫌う人
○体育が苦手だったから、体を使うことはしようとしない人
○水泳があまり泳げなかったから、子どもといっしょに海水浴をしようとしない人
○一回フラれたから、恋愛することを怖がる人
○成績が悪かったので、自分は能力がないと思っている人

このように思い込みに縛られて、思い切った行動ができない人が多いのです。
思い込みから、逃げ出しましょう。
「そう思い込んでいるだけ」と、自分で自分に教えてあげましょう。

「今の自分は、昔の自分とは違う」と、記憶を書き換えましょう。
そして、苦手なこと、新しいこと、未知のことにも、果敢に挑戦していきましょう。

2020年03月18日