人よりちょっと努力しよう 622

「日本一の○○になろう」と頑張った人がいました。
その人は、「日本一の○○になろう」と人よりちょっと努力をしていました。
ここで、その人であるAさんの話をします。
Aさんは16歳の時、コック見習いとしてあるホテルに入社しました。
そのホテルの方針で、新入社員は皆三年間鍋磨きをすることになっていました。
Aさんは入社早々、「日本一の鍋磨きになろう」と決意しました。
Aさんは毎日、嫌な顔一つ見せずに、鍋をピカピカに磨きました。
他の人が帰っても、Aさんだけは残って鍋磨きをやっていたのです。
そのため、Aさんが磨いた鍋は、いつも顔がはっきり映るくらいピカピカでした。
一方、ほかの新入社員たちは、「なんでこんなつまらない仕事を毎日させられるんだ。オレは鍋を磨くために入社したんじゃない。料理を作るために入社したんだ」と嫌々鍋を磨いていたので、あまりきれいになりませんでした。
Aさんのこのまじめさを先輩たちが見逃すはずがありません。
先輩たちは、Aさんを高く評価し、とてもかわいがったのです。
そして一年後、先輩たちはAさんに料理のコツをそっと教えたのです。
一人で残って鍋を磨いていた時だったので、ほかの新入社員たちの誰にも気づかれなかったのです。
そのためAさんは、誰よりも早く料理のコツをマスターしました。
そして、Aさんは「日本一のコックになろう」と決心し、ほかの人より日々努力を続けて、とうとうコック長までになったのです。
その後もAさんの誠実な態度は変わらず、その実績を買われて、そのホテルの重役にまで抜てきされました。
どんな仕事でも、「日本一の○○になろう」と決心し、人よりちょっと努力を続ければ、大きなチャンスが舞い込んでくるのです。
目の前にあるすべきことに、必至に取り組み努力しましょう。
誠実に努力を継続する態度が、誰からも高い評価をされるのです。
