徳の五段階を知ろう 627

徳を積むことは、とても大切なことです。
多くの徳を積むと、徳の預金が多くなります。
人の価値は、どれだけ多くの徳の預金があるかだと思います。
徳の預金にも実をいうと五段階があります。
徳の預金が一番多くなるのは、人がいない所で善を行う行為です。
誰も見ていない所で掃除をしたり、アフリカの飢えで苦しんでいる人に匿名で送金したりする行為です。
これを、下心がなく、自分の利益を考えずに行えば、「陰徳」といって一番の高額の預金になります。
二番目に高額なのは、目の前にいる人に対して、下心なく奉仕する行為です。
目の前に食べ物がなくて困っている人がいれば、食べ物を差し上げます。
電車の中でお年寄りに、席を譲ることもそうです。
三番目に高いのは、「善なる行為をすれば、その人本人からではなく、宇宙を巡り巡って自分に返ってくる」という「善の循環の法則」を考えながら奉仕するものです。
親切にした人本人からは直接何も返ってきませんが、ほかからいいことが返ってくるという考え方です。
四番目は、親切にしてあげた本人から「ありがとう」という感謝を期待する考え方です。
この場合、電車内で席を譲った時に「ありがとう」と言われないと、怒ることもあります。
これは、求める気持ちがあるからでしょう。
それでも、席を譲らない人よりよっぽどいいといえます。
五番目は、親切にした本人から、見返りを期待する場合です。
腰痛で困っている友だちに、著名な整体師を紹介してあげた代わりに、今度は自分が仕事上で必要な人を紹介して欲しいと頼むことです。
いわゆるギブ・アンド・テークです。
このように五番目までありますが、できれば見返りをもとめない徳を積むことがいいでしょう。
無償の徳を意識して、積極的に徳の預金を多くしていきましょう。
